• 2017年8月14日~15日
  • 中上級者向け
  • コース:富士スバルライン五合目→(直線3.7km)→富士山山頂→(直線3.7km)→富士スバルライン五合目
  • 富士スバルライン五合目標高:2,305m
  • 富士山山頂標高:3,776m
  • 獲得標高:3,776m – 2,305m = 1,471m
  • 登頂時間:9時間

アクセス方法

今回は「富士急トラベル」の富士登山ツアーに参加することにしました。
富士登山が初めてで高山病が心配だったので、より安全なツアーを選択しました。
フルサポートプランで、登山ガイドさんと添乗員さんのサポートの下で登山する安全なプランです。

14日朝7時15分に、新宿工学院大学前で集合し出発しました。
乗客は12名の他、添乗員と登山ガイドさんが乗っていました。
途中談合坂SAで15分ほど休憩し、更にふじやま温泉で4人載せて、合計16人で河口湖口五合目に到着しました。
到着したのは、10時40分頃でした。

登山ガイドさんは見るからには登山経験豊富そうな、年配な方でした。
ガイドさんがバス内で富士登山に関する注意点を説明してくれました。
やっぱり高山病を意識した登り方になっていました。

登山に関する注意点

  • 休憩中も含め常に深呼吸を意識する。息を吐く時は口を小さくして、「フー」と素早く吐く。
  • 歩幅は小さく、足は大きく開いて逆の「ハ」を意識する。
  • こまめに水分補給して、水は一気に飲まず、細かく飲み込む。
  • 無理しないで、ダラダラと登る。

スバルライン五合目で

登山開始は、11時40分でしたので、河口湖口五合目で1時間ほど過ごしました。
今回ツアーの指定レストランは、「雲上閣」です。
雲上閣は、1階が売店、2階がレストラン、3階が更衣室になっていました。

雲上閣で使える割引券2枚(10%引き)が、バス内で配られていたので、少し早めの昼食に1枚使いました。
残りの1枚は、翌日下山後の昼食に使うつもりで残しておきました。
1階の売店でも使えますので、お土産や登山道具を購入する際に使っても良いと思いました。
割引券は2枚しかないので、料金の高い方に使った方が得かと思いました。

食事を終えて3階でしばらく休憩してから、500ml水を3本購入しました。
新宿で1本持っていたので、合計4本持って登山を開始することにしました。
2Lあれば下山まで持つかと思いながら、実際水をどのくらい持っていれば足りるか分からなかったので、最悪下りる時八合目あたりで購入しても良いと思いました。

11時40分に、横浜からきた23名の登山客と合流しました。
横浜からは添乗員一人だけだったので、合計登山ガイド一名、添乗員二名で案内してくれることになりました。
そして、登山客は合計39名で富士山頂を目指すことになりました。

スラブライン五合目から本八合目トモエ館へ

実際に河口湖口五合目を出発したのは、12時頃でした。
集団で動くとなると、大体遅れるのが普通ですよね。
しかも、出発しても凄いスローペースでした。
それもそのはず、年配の方もいるので、それを配慮したことだと思われます。
また、バスでも説明されたように、無理せずダラダラと登ることかと思いました。

50分くらいかけて六合目に到着しました。
六合目までは、傾斜もきつくなくて、なめらかな坂道を歩きました。
六合目にはトイレがありましたが、簡易トイレで匂いも強かったです。

六合目以降のトイレは、全て有料です。
チップ200円とか、200円以上とかと微妙に違いましたが、まあ一回あたり200円だと思って良いでしょう。
トイレの入口に貯金箱みたいな箱が置いてあって、そこに自己責任で200円入れるシステムでした。
誰かが監視しているわけでもないので、ズルをしようと思えばできないわけでもないですが、集金されたお金でトイレの運営がされているので、僕は毎回ちゃんと払いました。

六合目から七合目までは険しい坂道が続きました。
道は整備されていましたが、傾斜が結構キツかったです。
ここからは、ガイドさんも口酸っぱく注意点を繰り返していました。
「歩幅は小さく、足は逆のハ、息は素早くフーと吐き出す」と何回も何回も言ってくれました。
既に2,700mくらいまで登っているので、呼吸に気をつけないと高山病の症状がでてくるところですね。

休憩もこまめに取っていました。
僕は割りと若い方だったので、「また休憩かよ」と思うくらい休憩タイムが多かったです。
そう思いながらも一応休憩の度に、水分補給もこまめにしました。

今回の宿泊施設は本八合目のトモエ館ですが、七合目にもトモエ館がありました。
七合目にもトモエ館でしばらく休憩してから、八合目を目指しました。
後で分かったのですが、七合目で一名が脱落したそうです。
途中脱落した場合は、七合目のトモエ館で一晩過ごして翌日自力で下山することになっていました。

七合目~八合目~本八合目までは岩場が続きます。
ここが一番きついところでしたね。
幸い天気が曇りだったので、あまり暑さを感じませんでした。
むしろ、夕方が近づくにつれで気温がぐんぐん下がっていたので、寒さを感じ始めました。
僕は、最初はTシャツ一枚で登り始めましたが、途中から寒くてジャージと雨具を着て、体を温めました。

結局、登山と休憩を繰り返しながら本八合目のトモエ館に着いたのが19時ころでした。
ちょうど天気も暗くなり始めて、なんとか電灯を使わず小屋に着くことができました。

本八合目トモエ館で

小屋に入ったら、スタッフに各自の仮眠場所を案内されました。
6畳くらいの部屋が幾つかあって、それぞれの6畳部屋がまた上下2段に分かれていました。
僕は上段だったのですが、なんと6畳部屋に12人が横になる想定で場所が決まっていました。
山を登る途中までは良かったですが、小屋に着いてから頭が裂けるくらい痛くなって、座っても立ってもいられない状況でした。
いわゆる高山病ってことですかね。
そこで、風邪薬を飲んだり外で新鮮な空気を深呼吸したりして、更に横になっていたら、だんだん慣れてきたので痛みが落ち着いてきました。

休憩場所でしばらく休憩したら、食事の用意ができたとのアナウンスが流れました。
(一人が脱落したので)38人が長~いテーブルに座って配られた弁当を食べました。
やっと頭痛が治まったので、すこし無理をして弁当は完食しました。
ここで食べないと翌日頂上を目指せないと思っていました。

食事中にトモエ館のスタッフが登頂に関する注意点やトモエ間のサービスを紹介してくれました。
色々ありましたが、覚えているのは以下です。

  • 500円で記念ハガキの販売。富士山頂でポストに投函できるので、自分宛に「富士山頂」押印が押されたハガキを送ることができる。
  • 500円でコートのレンタル。山頂は体感マイナス6, 7℃の世界なので、防寒対策をしっかりしないと凍死レベルの寒さ。
  • 記念コインの販売。
  • 300円であんぱんの販売。
  • 登頂から下りてトモエ館で朝食を取るので、大きな荷物は置いておいても大丈夫

僕はまず、あんぱんを買いました。
また、自分の防寒着では山頂で耐えられないと思ったので、500円でコートをレンタルすることにしました。
夜中起きて頂上に登る前に受け取りたかったですが、それはだめと言われてその場で500円を払ってコートを受け取りました。
朝山頂で気づきましたが、この500円は本当に価値があると実感しました。

トモエ館には割りときれいな洋室トイレがありました。
トイレットペーパーもちゃんとついていました。
個室4つに、男性小便器が2つでした。
意外と便座にはヒーターがついていて、しっかりしていました。
一回あたり200円でしたが、トモエ館宿泊者は100円で使わせてもらいました。
登山途中の下手なトイレより、安くてきれいなトイレだったので、すごいお得感ありました。

20時30分ごろには休憩場で横になったのですが、場所が相当狭かったです。
狭すぎて、横になっても腕を下ろす場所がなく、寝返りも自由にできなかったです。
1時に起きれば十分だったのですが、起きるまでの4.5時間がとてつもなく長く感じられました。
狭くて眠いのに眠れない、頭も痛いとかなり苦しい時間でした。

本八合目トモエ館から山頂へ

本八合目での出発は2時でしたが、少し早めの1時は起きました。
頭痛が再発したようだったので、また風邪薬を飲みました。
ちょっと荷物の整理をしてから、早めにトイレを済ませようと思い、トイレに行きました。
既に10人近く並んでいて10分ほど待たされてから個室に入ることができました。

トイレが終わって外に出てきたら、トイレに20~30人の長蛇の列ができていました。
トイレに早く来てよかったなと思いました。
一旦部屋に戻って、夜買っといたあんぱんを食べて取り敢えずお腹を満たしました。
「腹が減っては戦ができぬ」ですから。

登頂準備をしてから、荷物はすべて持って外に出ました。
使わない荷物は置いていっても良かったですが、頂上から戻ってまた整理するのも嫌だったのですべてザックに突っ込んで背負っていくことにしました。

夜中2時だったので、集合場所は真っ暗でした。
皆ヘッドライトを付けていましたが、僕は普段使っているコンパクトな懐中電灯を使いました。
頂上を目指す他のグループもたくさんいて、登山道はかなり混んでいました。
うちのグループは混雑を避けて、最初から下山道から登頂することになりました。
(今回の登山ルートの吉田ルートは登山道と下山道が分かれています)

本八合目から頂上までの傾斜はかなり急でした。
全登山ルートの中で一番急な区間かもです。
急な斜面をひたすら登り続ける時間2時間、やっと山頂に到着できました。

富士山頂

富士山頂といっても、火口の周りをすべて山頂と言うらしいです。
ここまで来たら一応登頂したことにはなりますが、日本最高峰は「剣ヶ峰」と呼ばれるところです。
剣ヶ峰は吉田ルートから見ると、山頂でほぼ反対側に位置しています。
ここで、剣が峰を目指して山頂の火口を一周することにしました。

富士山頂を一周することを、「お鉢めぐり」といいます。
まず、山頂を半周して、剣ヶ峰(3,776m)に登りました。
剣ヶ峰に登る最後の坂は、今にも滑り落ちそうな険しい坂でしたが、ここを登りきると日本最高峰に登れるという思いで登りきりました。
剣ヶ峰で記念写真を撮って、残りの山頂を半周し、下山道で本八合目のトモエ館に戻ってきました。

お鉢めぐりは、めちゃくちゃ寒かったです。
少し雨も降り始めて冷たく感じましたが、それより風がとても強かったので、ガイドさんにも「風に飛ばされないように」と注意されるくらいでした。
体感温度は、トモエ館で聞いたマイナス6, 7℃よりももっと低いのではないかと思います。
トモエ館でレンタルしたコートが大いに役立って、お鉢めぐりをすることができましたが、コートがなかったら多分凍死するレベルでした。
雨だったので、もちろんご来光を見ることもできませんでした(泣)。

山頂からスラルライン五合目へ

7時に本八合目のトモエ館に戻って来たら、またまた頭痛がひどかったです。
あまりの頭痛に食事ができず、なんと1時間ほどかけて朝食の弁当を無理やり飲み込みました。
この頭痛の影響で、他の皆さんを結構待たせてしまいましたが、なんとか食事を終えて下山を始めることができました。

朝8時に下山を始めました。
登山に比べると、下山はかなり楽でした。
下り坂で体をコントロールしないといけないので足に力はかかりますが、逆に足さえコントロールできればどんどん下に進むことができました。
同じグループの人間をぐんぐん追い越して、結局10時には河口湖口五合目に到着しちゃいました。

11時過ぎまで雲上閣でフラフラしながら時間を潰してから、また早いランチと取りました。
昨日残った割引券を使っちゃいました。
昨日も今日もレストランは混んでいましたが、探せば空いている席はあったので、それほどでもなかったです。
レストランのメニューは10種類くらいでしたが、どれも値段が高めでした。
ラーメンや丼物、おにぎりセットなどがありましたが、800円~1,000円ほどでした。
山の上にあるレストランなので、まあ納得行く値段でした。

食事を終えて3階の更衣室でくつろいでいたら、帰りのバスが到着したとのアナウンスが流れました。
更衣室よりバスの中の方がより落ち着いて休めると思ったので、添乗員の案内通りバスの中に移動しました。
しばらく待っていると、登山客が続々とバスの中に戻ってきました。
そして、12時20分に五合目を後にしました。

温泉

帰りにふじやま温泉に寄って90分間休憩をとることが、ツアーに組み込まれていました。
下山後の温泉が一番気持ちよかったです。
入浴したことで大分疲れがとれてすっきりしました。
たまに入る温泉は本当に気持ちいいですね。

帰り

14時40分にふじやま温泉を出発して新宿に向かいました。
途中で渋滞にハマって予定より1時間ほど遅れて新宿に到着しましたが、お盆期間中に上りで1時間渋滞なら良いほうでしょう。
これで、富士山に登頂できましたー。
次は目指すのは、北岳かな。

追記

今回の富士登山にかかった料金は以下です。

富士登山にかかった料金

  • ツアー料金:20,800円
  • その他料金:4,630円

その他料金には、ランチ2食、水、あんぱん、コートレンタル、お鉢めぐり(ツアー料金とは別)、トイレ代などが含まれます。